変なおじさん。(世界共通、身体は雄弁)

どうもこんにちは、森準人です。先日一人で天ぷらをやったらすこぶる寂しかったのでもう二度とやりません。



さて、今日はパリで体験したちょっと怖かったけど勉強になったお話をしたいなーと思います。多分まとまんないけど。(お化けの話しじゃないよ)

先日無事に終わったペニノのフランス公演。一箇所目の劇場はホテルから歩いて15分くらいのところにありました。
途中すごく美味しいサンドイッチ屋さんや、ケーキ屋さんがある通りをひたすら真っ直ぐ歩けば劇場に到着する通りで、昼間はけっこう気持ちが良いのですが、夜は若者がたむろしてたり、ほんのり薄暗かったり少し怖いなーと感じる通りでした。劇場に行く時は良いんだけど、本番が終わって帰りは22時とかになるからなるべく1人で帰らないようにしようねと皆で話していたのです。

フランスに来てから数日経って劇場の行き帰りにも慣れた頃、その日も本番を終えて23:00くらいだったかな。共演者とその日観に来てくれた人たちと5人で一緒にホテルの方向に向かって歩いていました。
皆で和気藹々と帰っていたのだけど、僕らが歩く先にポツンんと160cmくらいのオジさんがタバコ吸いながら立ってたんですね。
この時間でもそんな人はちらほらいるんだけど、おじさんに近づいてきて身体の感じが目に入った途端にどーうも違和感を感じたんですね。目線は向かいの歩道の方を見てるんだけど、明らかにそっちは見ていないぞこのおじさんって。
なんか嫌だなーと思いながら一応横目にそのおじさんを感じつつ通り過ぎたら案の定おじさん、僕らが通り過ぎたらすぐに最後尾にいた僕の後をつけて来たんですね。わあー恐ろしいですねえ。
おじさん多分日本語分からんやろと、すぐ皆に「このおじさんついて来たから向かいの歩道に渡りましょう。多分変なおじさんです。」つってすぐさま向かいの歩道にわたったんですね。で、渡りしなに車が来てないか確認したときにふっとおじさんと目が合って、そしたら「あー、バレてたかー。」みたいな顔しておじさん、元いた方に帰っていったんですわ。多分スリかひったくりかねえ。

ここまではね、ヨーロッパだとたまにある話ですわな!怖かったですよーって話で終わりなんだけど面白かったのは外国の人でも嘘ついているときの身体の使い方と気配は一緒なんだなーってことで。
表面上は向かいの歩道を見てるんだけど明らかに意識は近づいてくる僕たちを感じていて。なんとも言葉では伝えにくいこの何か嘘くさい感。多分バスケやったことある人には多少伝わる気がするんだけど、フェイント下手くそな人ってこれからフェイント仕掛けるぞーって時にね、急に今までと重心が変わって、試合中になんちゅう顔してんねんって顔(主に目)するじゃない?あの時の「変な感じ」がすごい出てたんですわ、おじさんから。もはや変なおじさんですよ。

この「変な感じ」をなんとか言語化して理解できるとお芝居やる上ですごくプラスになる気がするんだけどなー、多分重心だったり目の焦点だったりするんだろうけど、これから出かけなくっちゃいけないからこの辺で一度終わって、また今度ハッキリしたら続きでも書こうかね!
今度ダンサーさんとかにも聞いてみよう、あの感じ。