BLOG

野田秀樹さん率いる東京演劇道場の一員として野田さん作・演出の『赤鬼』に出演することになりました。僕は7/30〜8/3に上演のBチームで、赤鬼役として出演いたします。
道場の皆と日々切磋琢磨しつつも楽しく創作しています、どうかこの公演が最後まで無事終えられるように見守っていただければ嬉しいです!!
詳細はコチラから↓(リンク先の野田さんの言葉がとても素敵なので是非ご覧くださいませ)

先日、庭劇団ペニノ『蛸入道 忘却ノ儀』の公演で京都のロームシアターへお邪魔してきました。

昨年東京で初演を終えた今作にはドラマトゥルクとしてドイツ人のマックスがついてくれていました。ありがとうマックス。なぜか写真は首脳会談風に撮ろうとなりました。なぜですかマックス。


マックスはとにかく博識で世界中の民族学・歴史・芸術に至るまでとにかく色んなことを知っていて話しているととても楽しい。
そんなマックスと京都でしばらく過ごしている中でとても印象に残った話がドイツのちょっと変わった法律の話。
ドイツのパブリックシアターに勤めている俳優は舞台の本番のあと数時間以内に何か事故などを起こしてしまった場合に普通より少し刑が軽くなりますよという法律があるそうな。
え?そんなことあるの?!と思ったけどマックス曰く本番後の俳優ってのは役をきちんと作れば作るほど本人が無自覚でも精神的に昂っていることが多く、シラフでも少し酔っ払っているのに近い状態と捉えられているそうです。あえてちょっとだけ異なる扱いを与えて俳優に自分が国の芸術文化の発展に欠かせない人材であるということを自覚してもらうため&国が自国の文化発展のために彼らを守るため(勿論重大な犯罪なんてやっちゃったら守ってもらえないんだろうよ)という考えでこんな法律があるとのこと。いつ頃出来たのかは聞くの忘れてしまったけどすごい考え方があるもんだなあと驚きました。

ペニノの蛸入道忘却ノ儀は来年の2月には再び東京で公演があります。セリフもストーリーもないちょっぴり変わった作品だけど、異様な作り込みのお寺とあんまり観たことのないものが観られると思いますよー。
今日は前回の珍道中ブログとは打って変わってどっつりお芝居の話になるなー。珍道中の続きも書きたいけどね。

さて、この四月からの三ヶ月間、俳優の生瀬勝久さんが主催された生瀬ゼミという長期のワークショップに参加していましたよ。
そして先日、三ヶ月ギッチリお芝居の稽古をした演目を発表会という形で上演しました。その発表会で体験した感覚がとても面白かったので忘れないように書いておこうと思うぞ。ほぼ自分用の記事になります多分。
けどその前にまずは生瀬さん、スタッフ・演出助手の皆さん、そしてゼミ生のみんな、本当に本当にありがとうございました!!と声を大にして言いたいです。ありがとうございました!!

僕は今回生まれて初めて舞台で主役(主役・脇役という概念は演じる役者次第でどうにでも変わると思っているから僕はあまり区別しないけど)を演じることになったのだけど、生瀬さんに言われ続けたのは一言で言うと「その人物としてその場にいてくれれば良い」ということでした。
この三ヶ月、どうすれば今回の戯曲でその状態になれるのかと言うことばかりトライ&エラーを繰り返していたのだけど、3ヶ月かけて行き着いた結論は、ああでも無いこうでも無いを散々繰り返して一周まわって結局「見て、聞いて、答える」と言うとてもシンプルなことでした。
随分回り道をしてしまったけど、結局そうなんだよな、普段普通に生きてるとお芝居と違って中々ドラマチックな出来事は起こらないけど、人間がやってることって仕事も遊びも恋も全部コレなんだものね。

あとはどうやって戯曲に書かれている人物に寄り添うかなんだけど、これは多分妙なエゴとか美化を排除して戯曲を楽しく読んでたら勝手に近づいていけるもんなのかなと今はなんとなく思っています。多分もっと正確に言語化することもできるんだろうけど、それをすると囚われそうな気がするから今はまだよしておこうと思う。このまましばらくふわふわさせておくぐらいがちょうど良い気分なのです。

さて、この「見て、聞いて、答える」ってすごくシンプルで簡単そうに聞こえるけど、いざやってみるとなかなか難しいコイツ。どうすれば乗りこなせるのかと言うことだけど、今回は何もかも諦めてみるって手段でトライしてみました。
どんなお芝居が楽しそうかとか散々台本読んで考えてはみたものの、そんなのはもうどうでもいいやといっぺん投げ出してみたのです。
相手の役者さんが話すセリフを五感を使って感じて、さあほれ、動きたいように動いて喋りたいように喋れ僕の身体よ、ってな具合に。

とにかくそれだけをやってみた結果、発表会でお芝居をしてる間に「あれ?これ今誰が喋ってんだ?」って不思議な感覚がやってきました。もちろん前から見たら僕が喋ってんですからね、こんな事言うと頭おかしい奴みたいに思われちゃうかもしんないけどね、まるでVRで映画の登場人物視点で物語を観てるみたいな不思議な感覚。

実は以前にも別の作品でこの感覚を味わったことがあったのだけど、その時は別のやり方を試してたからあまりコレに寄り添わなかったのだけど、今回は何か面白そうだったから全力で寄り添ってみました。そーしたら楽しいのなんのって!全然知らない人の人生のえらくドラマチックな場面をその人の視点で眺めてられる特等席だぜこりゃあ。

しばらくはこの感覚で遊べそうな気がするから、また新しく試してみたいことが出てくるまではコレで遊び続けてみようと思うぞ。

こんな妙ちくりんなトライ&エラーをしてる中で的確なアドバイスを与え続けてくれた生瀬さん、いっつも最高のサポートをしてくれたスタッフ・演出助手の皆さん、話を聞いてこんがらがった僕の頭の中を解してくれたゼミ生のみんな、改めて本当にありがとうございました!!
とてもとても楽しくて実り多い生瀬ゼミの三ヶ月でした!

おしまい!
なかなかblogを書く時間が取れなかったけど、先日自分たちの結婚パーティーをするためにフランスへ行ってきたのです!
パリから電車で1時間半ほど行ったノルマンディー地方のとある田舎町へ!

電車に揺られた後は駅から地域密着を謳うタクシーを拾って到着した我々の宿&パーティー会場がこちら!
前庭と裏庭のあるお家二棟&この宿の主であるネコ氏による出迎えつきで最高の環境でした。

我々夫婦&ネコ氏の3人で荷ほどきをして、少し休憩をしてから翌日に迫った結婚パーティーの買い出しに行くことにしました。楽しそうだからってことで料理もテーブルセッティングも基本自分たちで手作りすることにしてたのです。
いざ買い出し!と駅から乗せてもらったタクシーに電話したら「ごめーん!今急遽パリに向かってるんだ!」と。地域密着ちゃうんかいと。「ごめんねー、けど他の地域密着ドライバー探してみるから!おっちゃん頑張るから!」と言われて待っていました。けれどなかなか連絡がないのでこれはどうしたものかなーと、とりあえず宿の外を歩いてみると
想像以上にな〜んにもなかったのでした!!最寄りのスーパーは15km離れてるし、タクシーはまだこない!けど馬はいたよ👍

「まいったねー!パーティー明日なのにどうしよっかねー!」と夫婦で笑いながら話してたら(もっと焦ったほうがいい)偶然車で通りかかった地元のマダムが「ハーイ、大丈夫?多分…困ってるよね?どこから来たの?どっか行きたいの?」と声をかけてくれました。僕らは「明日近くの宿で自分たちの結婚パーティーをするからスーパーに買い出しに行きたいんだけど、タクシーがつかまんなくなっちゃったんだ」と答えたら「ok!!5分待ってて!!」と言われ、その場で待ってました。するとあっという間に先ほどのマダムが旦那さんと一緒に大っきな車に乗り換えて僕らを拾いにきてくれました!(後で聞いたら、こんな田舎町で異国のカップルが歩いてること自体珍しいのに、その上困ってる風とか話しかけたら絶対面白そう!と思って話しかけてくれたそうです。つまりただただ愉快で優しい人という事ですね。)
この優しさ垂れ流しのご夫妻、ジュリー母さんとフランク父さんに甘えさせてもらい、車でスーパーまで連れて行ってもらってなんとか買い出しを終え、その帰り道では「ここのパン屋さんがめちゃ美味しいから買って帰りなさい!」と、とても地域に密着した情報を教わり、最後は言われた通りに買ったパン(めっちゃ美味しかった)を小脇に抱えながら彼らの娘たちを一緒に学校にお迎えに行ってから「うちで飼ってるヒヨコたちも見ていかない?!」と言ってもらい、ちょろっと彼らのお家にお邪魔させてもらうと言う、なんともはちゃめちゃでハッピーなとっても楽しい珍道中でした。
まだ結婚パーティー始まってもないのに既にとっても幸せな気持ちで宿まで送ってもらい、もしよかったら明日の結婚パーティーに4人で遊びに来てね!と約束をして家族とはバイバイ。
日も暮れて夜は少し冷えてきたので暖炉に火を入れて、ネコ氏に見守られながら夫婦で一生懸命お料理の準備を遅くまでして、疲れ果てて初日は眠りについたのでした。
※ちなみにネコ氏は僕らのベッドで一緒に寝ました。
※地域密着おじさんもあの後、別のタクシーを見つけて電話番号を教えてくれました。ありがとおじさん!
こんにちは。先日、ずいぶん前から楽しみにしていたエドシーランのライブに行ってきました。簡潔に言うと最高でした。

単独のライブは高校生の頃に大阪でエアロスミスのライブに行って以来だったので一週間くらい前からソワソワしっぱなしでしたよ。(エアロスミスのライブは僕らが観に行った日にボーカルのスティーブンタイラーがステージから落っこちて、翌日以降の日本ツアー全部キャンセルになる珍事も込みでした)

さてエドシーラン、時間ぴったりにニコニコ出てきてそっからずーっと1人で2時間ギターとループペダルだけでパフォーマンスやっちゃいました。なんて凄い男だよまったく!1人で2時間って!!

そして配信されてる原曲も大好きなんだけど、ライブだとかなりアレンジが入ってて、しかもそのアレンジが逐一原曲超えて来たわー!!って気分にさせてくれるのが本当に凄かったです。なんですか彼は。根っからのライブミュージシャンですか。しかもめちゃめちゃ楽しそうに!お芝居も音楽も本人がしこたま楽しんでるってのはやはり大事ですね。

トークも人柄が滲み出てて、エドシーランは優しさ全開の外国のお兄さんでした。彼は犬とか猫とか絶対好きだよ。知らんけど。
凄い人はみんな優しい。そんな人でありたいもんですよまったく!

こんにちは、最近新しく写真の彼とちょくちょく遊ぶことを始めました。なかなかに難しいです。


さて、この一年くらいお芝居をすることがとても楽しくなった。
もちろんそれまでも楽しかったんだけどこれまでとは違う感覚があるのでメモしておこうと思う。

役者さんでお芝居をしてて一番楽しいのは、演じている間は自分とは違う人間になれるからと言う方がおりますね。
お芝居の仕方は人それぞれなので何が正しいとか正しくないとかはどっちでも良いんですが、多分僕はちょっとちがう感覚でお芝居をしています。

上手く言えるか分からないけれど、例えば僕は両親からしたら“準人”であり、僕からしたら“僕”であり、大学の友達からしたら“森”なんですが、どの言葉も同じモノを指してるんですよね。
けど一緒に過ごした時間の質とか、TPOとか、話す相手との関係なんかによって自然と呼ばれ方とか、身体の動き、話し方、表出する自分の心の面が変わったりする訳ですね。不思議なもんです。

僕にとってはお芝居も多分この延長線上にあって、脚本をもらって本を読んで自分が演じるキャラクターのバックボーン・相手のバックボーン・作品の時代や環境の設定を踏まえて自分がもしこのキャラクターとして本に書かれている日までの何十年かを生きてきたらどんな風に考えてどんな風に身体を使うかな?ってところからお芝居を作り始めます。
つまり僕が見せているのは、もしも森準人が“〇〇”という役として生きてきたら多分こうなりましたってことなんですね。
だからお客さんが舞台上の僕のことを“〇〇”って役名で認識していても、僕にとっては呼び方は違うけどその“〇〇”っていうのも“森”とか“僕”とか“準人”とかと同じモノを指しているんですね。それが違う環境で違うコミュニティに属して育ったってだけで、そこに居るモノは同じだって感覚なのです。

この人いったい何言ってんだろうって感じですよねー、僕もすごくそう思いますよー。

そんなこんなでこの一年くらいは舞台に上がってるのは自分なんだけど、どうも自分でない様な不思議な感覚で何だかよく分からないけど多分それはどっちでも良くて、自分であって自分でない状態が共存してる“モノ”として存在しているのが楽しいんだと思います。

もちろんそれ以外にも色んなこと考えてやっとるんやけど、最近はそんなこと考えてたよ!

もう少ししたら今年の夏とか秋とか来年の色んなことが発表されると思うからまた楽しくお芝居したいと思います。

おわり!


すっかりブログが書けずにいたけど今日はひとまず直近のことを書いてみようかな。

近頃は友達に会うと「最近は何処にいたの?」「次は何処に行くの?」と聞かれるくらいには放浪癖を認知してもらってるみたいです。そんなにしょっちゅう旅してる気もないんだけど、出来ればこのまま各地の旅先での言い伝えを沢山教えてもらって、また別の旅先でそれを話す旅する語り部みたいになれたら面白いなと思ってます。(募)各地の言い伝え。

そんなこんなで2/21〜3/2までドイツに遊びに行ってくる予定だったんですが、急遽なぜか映画のエキストラをやることになってその日程でセルビアに行って来ました。なぜなら面白そうだったからな!!

急遽フライトを変更したもんだから日本からセルビアまでは30時間超の長丁場。
道中たまたま隣同士になった中国人と筆談してみたものの意外と何言ってるか分からなくて、試しに絵を描いて話してみたんだけど結局何言ってんのかよく分かりませんでした。けど妙な連帯感が生まれて少しばかりお互い身の上を知った気にはなりました。身の上どころかホントは彼の名前すら知りませんけどね。けどひょっとすると人と仲良くなるのに言葉は要らないのかもしれませんね。
なんとかかんとかセルビアにたどり着いたらさすがに疲れてたみたいでその日は9時前に就寝。そして翌日からは4時起きで撮影に参加してきました。

撮影の初日、本当に偶然なんだけど10代の頃から憧れていた俳優さんと同じシーンの撮影になり、偶然隣の席でお芝居できることになりました。セリフは無かったけどこちらのお芝居を受け取ってくれてお芝居を返してくれて、行った方が楽しそうだからって直感じみた理由でセルビアに来たらとんでもない経験が出来て、憧れてた人が明確な目標に変わったのは今後の生き方に随分な財産になるんたろうなと思っています。多分僕は生きてく上でそこそこ運が良いのだと思うけど、これからも「楽しそうだから」って直感は大事にして生きていこうと思います。

その後もとても楽しい時間をセルビアで過ごして、今は滞在を延長して家族が住んでるドイツに移動してきました。前回ドイツに来た時はなぜかそのままモロッコまでフラリと旅行に行ったけど、今回は家の近所の森とかコーヒー屋さんとかでのんびりと結婚記念日を祝いつつ、アメリカ人の友達と日本の俳優友達と進めている創作活動に勤しみたいと思います。
ちゃお!!!
こんにちは、遅ればせながら明けましておめでとうございます。森準人です。

近頃よく皆から「今どこの国にいるの?」とよく聞かれますが最近はひとまず落ち着いて日本で暮らしております。お米はやっぱり美味しいもんです。
さて、最近のことを少し。
この写真のとびきりの男前は誰かと言うと僕のお婆ちゃんの一番上のお兄さんで守さんと言います。僕のお婆ちゃんは一年ちょっと前に90を越える長寿を全うして亡くなったんですが亡くなる少し前からこの守さんの話をよく聞かせてくれました。

と言うのも守さんは先の大戦で戦死してしまったんですが、実は俳優志望だったそうなんですね。お婆ちゃん、僕が俳優を一生懸命頑張ってるのを見てお兄さんのことをよく思い出していたみたいで。
婆ちゃんの話だと守さんは俳優になりたかったけれど両親からは反対されていたらしく。そんな中、20代の終わりに戦争に行くことになり今の僕と同い年の31歳、終戦間近に戦死してしまったそうなんですね。

僕は現代の平和な時代に暮らしていて両親からも好きなことやったら良いと言ってもらえていて。けれど同じ国に生まれたのに時代が違うだけで、守さんは僕と同じ夢を抱きながら戦地で亡くなってしまったそうです。

最近は縁あっていろんな親戚や守さんの一人息子からもお話を聞く機会があって。守さん、ビリヤードが大好きだったそうです。
叶いっこないんだけど守さんと2人で話が出来たら僕は守さんに聞いてみたいが沢山あります。逆に守さんも僕に沢山聞きたいことや話したいことがあるんだろうな、なんて最近はそんなことを妄想して暮らしています。

人は過ちを繰り返すとよく言うけれど、せめて自分の手の届く範囲にいる人たちはいつまでも平和でハッピーに暮らせるように願っています。

守さんと婆ちゃんのことを思いながら演出の太田さんと共に作っている作品に2月に出演します。是非観にいらしてください。
2019年から先も皆にとって幸せな時代が紡がれますように。

前回に続きモロッコの話。
初日の夜はプール付きのホテルに泊まっていたからそこでノンビリと過ごしてたらチェックアウトしてからも行けるプライベートビーチがあると判明したので水着も何もないけどタオルを借りていざ出発。
初日は夕暮れ時に着いたから昨日とはうってかわって昼間のモロッコの町へ。現地の猫先輩も歓迎のご様子。と言うか暑くてバテてましたね。


僕らがモロッコに行ったのは11月の終わり頃だったんだけど、朝夕はひんやりするものの日中は30℃前後まで気温が上がってたので全然Tシャツ一枚で歩き回れた。平成最後の夏はモロッコで過ごしたと将来孫辺りに虚実織り交ぜて話したいと思います。

昨日の夜は恐る恐る歩いた町も日が出ているとすごく爽やか。横断歩道を渡るとき以外は安全そのもの。と、言うのもモロッコの交通事情は日本とは違って大通りでも歩行者用の信号がない横断歩道がけっこうあって、そんな場合は文字通り車の間をすり抜ける様に渡ります。
さすがに僕らはかなり手こずってたら優しい運転手の人が「どうぞ〜」って止まってくれることが多かったけど、ベテランのモロッコ人のおじさん達は日体大の集団行動さながらスルスルと車の間を大胆に渡っていきます。多分正解はあの人たちの後ろにくっついて行くことなんだけどそれはまた次回にします。
で、えっちらおっちら到着したビーチはいったいどこまで続くんだって果てしないビーチ(10km以上あるらしい)でラクダもいたぞ。
アガディールは欧米のお年寄りに人気があるのか僕ら以外このビーチにいたのは大体初老以降の欧米のご夫婦でサングラス越しに目が合うとニッコリ会釈して「よく来たな日本人」とでも言わんばかりに挨拶してくれて新入りにも優しいビーチでした。

たっぷり太陽と海を満喫した後は今日から泊まる宿に向かった。
ホテルではなくて、リヤドと呼ばれるモロッコの伝統的な建物を使ってる民宿的なお宿。
建物の真ん中には吹き抜けの中庭があり、一階と二階はその中庭を取り囲むように部屋があって屋上は皆でご飯が食べられるテラスとキッチンがついててとても居心地が良い。
お部屋に荷物を置かせてもらい、宿からほど近い場所にあるアフリカ大陸最大と言われてるスーク(市場)に向かう。迷路みたいな市場には6000以上のお店があるそうな。この市場での買い物は基本的に言い値なので、「これいくら?」って聞いたら間違いなく2〜3倍の値段をふっかけらる。この世界では騙すやつが悪いんじゃなくてカモられるやつがマヌケなんだそうです。
けどそれでも安いなと思える値段なので普通に買ってもいいと思うんだけど、どう楽しむかは人それぞれ。もし王道の値段交渉を楽しみたい場合は『ジョジョの奇妙な冒険 17巻 「恋人 その①」』を読むといいです。ジョセフが教えてくれたケバブの買い方が笑っちゃうくらいそのまんま体験できます。(僕らは食器を買ったお店で少し多めに払って、色んなもののローカル価格を教えてもらいました。)
スークでの散策も満喫して歩き疲れたのでその日は夕方から宿のテラスでノンビリ過ごしました。晩御飯もここで頂いたのだけど、ここのテラスには夜な夜な宿泊客が集まって来て色んな国の人たちがお酒を飲みながらとてもアットホームな感じで眠たくなるまで色んな国の言葉でお喋りをします。言葉が分からなくたってなんだかんだ仲良しになれるから不思議なもんです。
宿の管理をしているLili母さんの人柄も相まって控えめに言って最高な宿でした。Lili母さんからは、私の日本の子どもたち認定してもらいました。Lili母さんまたすぐに会おう!
この後モロッコ3日目と4日目はモスクに行って「ありがとね、イスラム教があんまし広まってないだろう日本から来たのに、お祈りしてくれるんだね。ありがとね。」とムスリムの人たちにすごく優しくしてもらったり、Lili母さんに町を案内してもらったり、宿のスタッフのハッサンに空港まで送ってもらう途中にモロッコで車を運転するなら学ぶべき正しい相手の罵り方を教えてもらったりしたんだなあ。
詳しいことは今度書けたら書こうかな!
ひとまずごきげんよう!
※写真はLili母と運転中はダークサイドに堕ちて敵に唾を飛ばすハッサン(普段はおっとりして、むちゃくちゃ優しい力持ちのおじさん)です。

こんちは、10月の後半からドイツにいて、久々に日本へ帰ってきましたよ。

さて、滞在の前半はドイツはエッセンのPACTって劇場で舞台の滞在制作をして、後半はドイツに住む我がワイフの家を拠点に現地のピアニストとか俳優とかコーディネーターの方など芸術関係の人たちに沢山会って来た。
本当はイタリア人のアーティストの友達に会いに行くつもりだったのだけど、彼が仕事で忙しいとのことだったので残念ながらイタリア行きは取り止めて、何か面白そうな気がするって理由だけで急遽モロッコへ行って来ましたよ。アフリカ大陸の北西の端っこのモロッコまではドイツからたったの4時間で着いちまうんだから人間の文明ってのはほんと凄いもんだ。
到着したその日は宿にチェックインしたらもう日が落ちそうだったので、すぐに宿の近くのレストランへ向かうも、途中で劇場を発見したのでフラッと寄ってみたらモロッコの俳優学校の学生さんたちと遭遇。残念ながらパフォーマンスは見られなかったけど現地の俳優と少し立ち話をしてお互い頑張ろうな!って言ってバイバイ。
本来の目的地のレストランへ。
僕らが訪れたのはモロッコのアガディールという海沿いの町で、とにかく海鮮が美味いのなんの!食べて飲んで1人3,000円位だからかなりリーズナブルなのだけど、モロッコの人たちの金銭感覚(平均月収が3〜3.5万円だそうな)からしたらなかなかの高級店で、美味しいものが大好きな僕らは大満足でした。食事を済ませていざ宿へ戻りましょうってことで2人で宿へ帰ります。
アガディールの治安は基本的に良いんだけど、「夜道を歩いていて、この道は何となく変だと感じたらやめなさい」というすごく曖昧なガイドラインに従って、遠回りになるけどなるべく明るい道を帰っていたら我々はいつの間にかクラブとかバーが立ち並ぶ繁華街みたいな所に行き着いた。
そこで僕たちに歩み寄って来たのが10歳位であろう1人の少年。多分お金をくれってことだったんだと思うけど僕らに無言で手を差し出してきて。でもほんとに手を差し出すのとほぼ同時に何事もなかったかの様に手を引っ込めてネオンがビカビカにきらめく町を「いつも通り」って感じで歩き回りはじめた。
手を差し出して僕らから去っていった間に、この子からお願いとか諦めとか、そんな感情の気配が一向に感じられなくて、その代わりただ強烈に感じたのが妙な存在感の無さ。この子は生まれてからこの町で誰かに「見てもらったこと」がないんじゃないかってこと。

クラブのセキュリティのお兄さんたちも僕らを含む観光客もその子を無視するとか邪魔だとか言って追っ払うわけじゃなく、ただ居ないものとして扱っていて。
彼も彼で、誰の目を気にするわけでもなくクラブ界隈のツルツルの大理石で出来た石畳をスケートみたいにして遊んでみたり、クラブの脇道に捨てられてたペットボトルのジュースを自宅のキッチンから取ってきたみたいに飲んだり。ともするとこの少年は自分のことを幽霊とか透明人間だと思い込んでいるんじゃないかと思うような、その少年と町の関わり方を見てこの町はまるでオメラスの様な町だなと感じていました。

そしてその光景を見て何とも言い難い感情を覚えた僕も翌日にはニュートラルな心に戻っていて、僕はオメラスから歩み去らない側の人なんだなと言うことを感じました。

2日目に続くぞ(多分)

こんばんは。
今日は一ヶ月のことを一気に書くのは大変だから、とりあえずざっくりとドイツの滞在制作中のことを断片的に書いておこうかなと思います。細かいことはまた追って一つずつ書いていこうかな。


数日前まで僕はエッセンという世界最大の炭鉱跡地がある町のPACTという劇場で、映画監督でもある太田信吾さんが立ち上げたハイドロブラストという団体の作品『幽霊が乗るタクシー』の滞在制作に参加をしていました。

が、今は完全にプライベートでドイツの別の街におります。
ドイツに住んでる家族と合流して、少しゆっくりしたあとにイタリア、イギリス、デンマークあたりに住むアーティストの友達たちに会いに行って創作活動の話ができたらなあと思っています。

エッセンで作った作品は、まずは来年の2月に東京と横浜で上演するのだけど、ありがたいことに既に外国での上演の機会の話がすすみつつあるそうで、とにかくhappyな形でこの作品が色んな町を彷徨ってくれれば良いなあと思っています。

さて、突然現れたこの写真。この朽ち果てた巨大な機械は20世紀中に超巨大炭鉱で地面の表面を削っていた掘削機だそうな。
劇場の周りにはこんな巨大な機械や建物が山ほど残っていて、ふらふら歩いていたらRPGの世界に迷い込んだ様な気分になる場所で毎日とてもワクワクして過ごしてました。
そんな僕らを見て劇場のイヴォンさん(むちゃくちゃ優しいマダム)が劇場周辺の歴史ツアーをしてくれた時の写真がこちら。
何も知らずにフラフラ歩いているだけでもすごく楽しい場所だったけど、実際に働いていた人の働き方とか、経営側のなかなかエゲツない管理方法、各ポイントの機能(僕らがお世話になった劇場も元は1日に3000人の炭鉱夫がシャワーを浴びる施設だった。ので、排水のために床がどこもかしこもすこーーしだけ斜めになってるのが今でもその状態のまま使われている。)をくわしく聞いてまわっていると、勉強にもなるし、とても沢山創作のためのアイデアをもらいました。今このタイミングでこの劇場にこれたことは僕にとってとても大きな財産になるなーと感じております。
そしてオフの日には劇場で働く陽気なオジさんでみんなの人気者マルコから教えてもらった、隣町にあるドイツ鉱山博物館なる場所を訪れて地下の鉱山に何時間も潜ってきました。
一体どこまで続くんだ!地上はまだか!って思うくらい延々と時代別の炭鉱道が続いていて、5ユーロで入れたんだけど最高にいかした経験になりましたよ。暗い場所とか地下がダメじゃない人には激しくおすすめ。

とりとめない感じになってきちゃったけど、すごいざっくり言うと今回の滞在制作はとても有意義な時間になりましたってことですな。
あくまで自分がこうありたいって理想だけど、アーティストが何かを創る時にどんな心と状態でいるべきかってことを再確認できたし、それに今進めてる自分の創作活動にもすごく財産になる時間が沢山過ごせたのですごくHappyですわ。

日本に帰国する12月頭までは家族とこっちのお友達と引き続き楽しく生きていこうとおもいます。

ではご機嫌よう!

こんにちは、僕は今ドイツのエッセン という町に来ています。
一体何やってんのかって言うと、来年の二月に出演する舞台の滞在制作をしてるんですわ。
劇場の近くで寝泊まりして、日中はリハーサルスタジオで稽古して。劇場の人もめちゃめちゃ親切だし何不自由なく過ごしております。
さて今回、外国で滞在制作ってのは初めてなんだけどすごく良いなーと感じていることがあって。それは、僕はドイツ語がほとんど分からない(大体の人は英語で話してくれるけど)のだけれど、そのおかげで広告とか町行く人の会話とか、世の中に溢れかえっている情報、特に文字情報に影響されずに過ごせていること。
以前、盲目の役をやったときに読んだ本で「盲目の人は牛乳を買いにコンビニに行って、牛乳を買って帰るけど、目が見える人は牛乳だけじゃなくてアンパンとコーラも買って帰ることが多い。」みたいな話を読んだことがあって。
多分その例えに近いんだけど、無意識に目に入ってくる情報に思考が左右されないと言うか、自分の思考にすごく支配的になれるから新しいことをやるには持ってこいの環境だなと。
そして道を歩いてても文字が模様としてしか認識されないから、目はむしろ建物の状態だったり、樹の種類が多いなーってことだったり、目の前のことを素直に受容できるなーと感じていて、それがすごく新鮮。

11月19日まで滞在制作も宿での生活も、楽しくやっていこうと思いまーす。